2009/06/21

日本国民ニ非ズ

先月、柴又の駅前にて。
アラなんか素敵なステッカーがいろいろ売ってるじゃないのと目に止まり、ぼーっと眺めていたら、お店の人が「良かったら、巾着にプリントできますからね」と言う。
おお、ちょうど小さめの巾着が欲しかったんだ。それなら、この模様をひとつお願いします。
しばらく待っていると、連れの一人がやって来て「へぇー家紋入れてくれるお店なのね」と。あ、これ家紋なんだ。勝手に好きな模様選んじゃったけど、うちは家紋なんてないから別に良いや。
「は?あんた自分の家の家紋知らないの!?」

…5月の青天に霹靂が聴こえました。

わたしは今まで、家紋というものはお金持ちの由緒正しい家にしかないと思っていたのです。
嗚呼、恥ずかしい31歳!!!

日本の家紋って2万種類くらいあるんですね。西洋の家紋には、ワシ・ドラゴン・獅子など威圧的なシンボルが多いのに対し、日本の家紋はなんて可愛いらしいのでしょうか。花鳥風月の他にも、身近にあるもの(鈴、笠、器など)をモチーフにしている家紋なんかもあり、見ているだけで楽しくなります。
遠い御先祖様と言葉を交わすことはできませんが、家紋を紐解くと、「わたしと血のつながった人」のぬくもりを感じました。
この世に受け継がれてきたのは命と姓の他にもあったということが、この上なく嬉しいのです。
もしあのとき家紋の存在を聞かなければ、わたしは一生知らずに死んでいたんだろうな。危ないところだったぜ。
親を責めてはいけない。聞かなかったわたしも悪いのです。

さて出来上がった巾着。デジカメ入れにぴったりです。
もちろん、他人様の家の家紋です。