2009/06/21

今年見た映画 その4

1ヶ月ほど前に見たのですが 今もエンディングテーマが耳に残っています1コーラス目 もしやと思ったらやっぱり あれはイーストウッドが歌っていたんだとか で 2コーラスからはイーストウッドの息子 緑の風に吹かれて聴いているような心地良さだった

わたしは『グラン・トリノ』って地名かと思ってました

主人公が頑固オヤジというだけで わたしにゃもう 一見の価値あり
「老いては子に従え」なんてクソ食らえ とばかりに唾を吐きまくるイーストウッドのトンガリぶりに心の中で喝采やんややんや
そこにちゃぶ台をおいたら 間違いなくひっくり返すであろう 寺内貫太郎を彷彿とさせるような迫力

ガレージにずらりと並んだ工具
妻に先立たれても 一人で何でもこなす人生の先輩に比べ 自分の不甲斐なさを嘆く少年

頑固親父はそんな少年に やんわりとこう言いました
「いいか?これだけの工具を揃えるのには50年かかったんだ」

わたしはそのシーンがとても気に入ったのです

人生は良いものだ

石川浩司さんのエッセイに
こんなご時世だから 最期は布団の上で看取られて ってことにはいかないかもしれない だけど 俺がこの先どんなに不幸な死に方をしても それで「あの人は可哀相な人だった」と決めつけてほしくない  最期がどうであれ 生前の俺を思い出して笑ってほしい
というようなことが書かれてあって ああ本当にそうだよなと思った

ウォルトから譲られたグラン・トリノを 颯爽と走らせていたタオの表情 改めて思い出してみて ぐっときます