2007/12/03

金色に目がテン!

たまに日曜日も、つとめに出る。
矢野さんの笑顔に元気をもらってから、ちょっぴり早めに出発。
毎朝の通り道で出くわす、うつくしいいちょうを見るために。

「秋になると
果物はなにもかも忘れてしまって
うっとりと実ってゆくらしい」

わたしが育った町田市が、
そのむかし南多摩郡だったころ、
そこで生まれた詩人、八木重吉の「果物」という詩。
もう12月だけど、こんなやさしい木を見ているとまだ冬とは思えない。
八木重吉の享年は、わたしのいまの年齢。短い人生の中で、たくさんのやさしい詩をのこしたこの人のことが、とっても気になっている。
落合監督が胴上げで宙を舞うやいなや、
町はにわかに年末ムードとなり、
マライヤ・キャリーだのワム!だの定番BGMが垂れ流され、
やれイルミネーション点灯だ流行語大賞だと騒いでいる一方で、
「まだ散らねぇよーダ」と反発しているみたいな、ふさふさのいちょう並木。
電飾モミの木も、見れば心を奪われるけれど。
でももう少し、この金色がすべて抜け落ちるまで、わたしも(できるだけ)なにもかも忘れて、うっとり眺めていようと思う。

ちなみにこの風景は、高田渡の「ごあいさつ」を聴きながら撮影。
ほんとうにほんとうに、素敵なアルバム。